
フィリピンのお正月ってどんなことするの?
お正月に食べる料理は何?
お正月にしちゃいけないことって何?
こんな疑問を持つ、フィリピンのお正月の風習について知りたい方にオススメの内容です。
こんにちは、うっきぃです。
日本のお正月と言えば、初日の出を見て、初詣に行くのが定番。鏡餅や門松、しめ縄を飾っておせち料理やお雑煮を家族で囲み、子供たちにはお年玉を配るのが「ザ・日本のお正月」ですよね。
一方、フィリピンではどうでしょうか?
フィリピンの一風変わった大晦日の過ごし方や、お正月の過ごし方を徹底調査しました。
この記事で分かるのはこんなことです。
- 大晦日にすること6選
- お正月にすること3選
- お正月にしないこと3選
- お正月に食べるもの4選
- お正月に食べないもの
- フィリピンの旧正月
それではさっそく見ていきましょう!
大晦日にすること6選
クリスマスからお正月までがセットになっているという感覚なので、日本と違い年末はお休みになりません。

大晦日は家族そろって教会に行くんだよ。
カトリック教徒が多いフィリピンらしい風習だね。
普段はなんでもゆっくりのフィリピン人ですが、「Happy new year」の挨拶だけは年明け前からメールが届くというから面白いですよね。
他には年越しでどんなことをするのか詳しく見ていきましょう。
花火を打ち上げまくる
大晦日の22時から年明けの2時までの間、マニラのマカティでは花火が盛大に打ち上げ続けられるというから驚きです。
日本と違い、花火の高さが低いので、爆音と煙は想像以上で、火の粉が降り注ぐんですよ。

日本人には危険すぎるよ。
外には出ず、落ち着くまで家にいるのが正解!
もちろん田舎でも屋台やモールで花火が大量に箱売りされています。個人宅でも許可なく花火を打ち上げていいので、けが人も続出するんですよ。
ドゥテルテ大統領が規制を強化して事故数は減っていますが、指がなくなったり、死者まで出る事故があちこちで発生しています。

調子に乗って手榴弾みたいに人に投げる人までいるよ。
テンション上がり過ぎ‼
爆音を出し続ける

大きな音を長く出せる爆竹が人気だから、100連発爆竹がバカ売れだよ。
想像しただけで耳が痛いね。
違法の爆竹が規制されているにも関わらず、火災まで起きる事態になっています。フィリピン保健省が爆竹があまりに危険ということで「トロトット」というカラフルなラッパを普及させました。
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これが大ウケで子供たちに大人気!子供たちはTorotot(トロトット)を吹きまくり、大人はクラクションを鳴らしながら車を運転し、鍋ややかんを叩いて大きな音を出します。
ライブ会場にあるような大きなスピーカーで大音量の音楽を流すことが金持ちの証なんですよ。

爆音で音楽を流し、歌を歌い、家族や親せきと踊り明かすのがフィリピン流の年越しなんだね。除夜の鐘を聞きながら厳かに過ごす日本とは真逆だね~。
丸い果物を13種類供える
大晦日の夜に13種類の丸い果物をお供えすると「繁栄」「幸運」を呼び寄せると信じられています。
数種類がセットになったフルーツがこの時期になるとマーケットで売り出されます。
スイカ、ブドウ、柿、メロン、オレンジなどから、リンゴ、パイン、パパイヤ、マンゴーまで大して丸くなくてもOK!

なぜ13種類なのかはフィリピン人も知らないんだって。
さすがフィリピン!
日本と違って腐りかけも平気で売ってるので、輸入品なら長持ちするというのもフィリピンあるあるですよね。早目に買って用意しておくことは出来ないですね。
あらゆるものをいっぱいにする
年越しをするとき、収納棚や収納庫を食料でいっぱいにして、翌年の食に困らないように縁起を担ぎます。
他にもお米や砂糖など、容器に入れるものは満タンにし、小銭入れにもコインをたっぷり入れます。

ゲン担ぎして、来年への希望を託すのか。
年越しは高くジャンプ
年を越す瞬間に出来るだけ高くジャンプすると背が伸びるという迷信があります。
平均身長の低いフィリピン人らしい発想で、ちょっと可愛らしいですね。

日本だと「年を越す瞬間地球にいなかった!」とジャンプする子がいるよね?
意味は違うけど、発想は同じなのが面白いね。
地域によって差があり、月の数だけ12回飛ぶ、年齢の数だけ飛ぶなどもあるようです。身長が伸びる以外にも「飛躍の年になるように」との願いが込められています。
家中の電気をつける
明るい新年を迎えるために、家中の電気を付けます。
クリスマスのように家を電飾で飾り付ける家もあるんですよ。

音にしろ、光にしろ、とにかく出せるものは全部だす!!って感じだね。
庭で近所の人も交えて飲み会して、ハグして大騒ぎだよ。圧倒されちゃう!
お正月にすること3選
日本のように初詣や初日の出を見るという早朝から活動する風習はありません。「特に何もしない」が当たり前。
教会にも元旦から行くことはせず、通常通り日曜しか行きません。元旦だけはショッピングモールなどもお休みになりますが、日本のように正月三が日というものは存在しません。

年末に騒ぎ倒してるから、1日はゆっくり休んで2日から日常が始まるよ。
静かな年越しをして、家族で旅行したりのんびりするお正月を楽しむなら日本が一番ですね。
それでは、お正月にどんなことをするのか見ていきましょう。
窓や引き出しをすべて開ける
家中の扉、窓、タンスの引き出しや食器棚の扉も全て開放します。
1年の最初の日に幸運がやってくると思われているので、幸運を取り込むために開けられるものは全て開けるんです。

日本だと年末の大掃除がこのイメージだよね。
水玉の服を着る
丸いものは縁起がいいとされ、金運がアップすると信じられています。
とくに赤い服は良いことが起きると思われているので、赤い服の水玉(polka dot)柄の服が最強のアイテムなんですよ。

風水っぽい考えだね。
赤い水玉のワンピースでレトロに決めるぞ!
お金を撒く&置く
窓辺にコインを置くことで、財運に恵まれると信じられています。
また、大人が庭から家に向かってお金を撒き、子供が拾うという一風変わったお年玉のやり方もあります。お金の代わりにお米を家の中や庭に撒くこともあるんですよ。

貧困層の多いフィリピンでは、食べることとお金に関することをお願いすることが多いね。
お正月にしないこと3選
これだけゲン担ぎをするフィリピン人ですから、もちろん「これをしたら縁起が悪い」ということもあります。
どんなことをしないのか日本との違いがあるのか見てみましょう。
掃除・洗濯をしない
「幸運が流れる」「幸運が履き出される」として、洗濯や掃除はしません。
新年に入った幸運を逃がさないために、大晦日までに掃除や洗濯を終わらせておくということですね。
日本では「今年の汚れは今年のうちに綺麗にしておく」という意味で大掃除をしますが、「気持ちよく新年を迎える」という意味では同じですね。
お金を使わない
元旦には少しのお金でも使わない風習があります。
お金を使わなければ「新しい年はお金を賢く使える」と信じられているからです。

無計画さを多少は自覚してるのね!
あればあるだけ使っちゃうからねぇ。
給料日にツケ払いや、豪遊してあっという間に給料を使い切るフィリピン人の特徴があります。
そのため、給料は月に2回あるのが普通なんですよ。
»【フィリピン平均年収】日本の10分の1は当たり前!貧困層のリアル

お金を貸さない
お金を使わないようにしているので、お金の貸し借りもしません。
貸し借りをすると「新しい年に入ってくるお金が少なくなる」と思われているからです。

分かってはいるけど、ついつい借りちゃうのがフィリピン人だね。
P-popアイドルのSB19のJustinがメンバーの誰にいくら貸しているからメモしていました。
ジュース代などちょっとしたものが「俺のも買っといて」みたいな感じで膨らんでいるようですね。
お正月に食べるもの4選
年越しから新年にかけて、ビュッフェのように大皿でたくさんのご馳走が並びます。夜中だろうが1~2時間ごとに新しいお皿が出てくるというから驚きです。
日本のおせち料理のような定番料理はどんなものがあるのか見てみましょう。
ティコイ
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日本には「すあま」という餅菓子がありますが、それに似ています。
甘くて茶色のお菓子で、クリスマスやお正月、イースターでも食べられます。餅には「幸運がつく」「家族の絆がつく」などの意味があるので好まれて食べます。
パンシット
麺料理の「パンシット」がお祝いには欠かせません。
他にもパスタ料理が並んだりします。麺は「健康・長寿」の意味があるので大皿でド~ンと出てきくるんですよ。
レチョン
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お祝いと言えばレチョンを欠かすことは出来ません。
フィリピン人は子豚の丸焼きのパリパリの皮が大好物です。子豚丸ごとなんて、とんでもないご馳走ですよね。
スーマン
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フィリピン風の甘いちまきです。
ココナッツミルクで炊いたモチ米をバナナの皮でつつんだデザートで、ジャムなどを付けて食べます。
似たような「ピコ」というデザートもよく食べられます。

デザートを手づくりして食べると「心配事がなくなる」と信じられてるんだよ。
飼うのはダメで手作りというのが面白いですね。時間をかけて無心で作ることで、気分が晴れるという効果もあるようです。
お正月に食べない物
魚と鶏肉は「気ままで行き当たりばったり」を想像させるのでお正月には好まれません。
「金銭的トラブルに巻き込まれる」とされるので、縁起が悪いとされています。
フィリピンの旧正月
フィリピンの富裕層の多くは中国人です。
そのため、中国文化の旧正月がフィリピンでも行われ、街中が赤と金で埋め尽くされます。
旧正月に合わせてショッピングモールではセールが始まり、ampaw(アンパオ)と呼ばれる赤い封筒にお金をいれてお年玉を渡します。
このampawを玄関のドアに貼っておくことで「龍舞」を呼ぶことになります。アンパオの中身が謝礼金になるのです。

日本のおみくじみたいなものもあるよ。
迷信や占いが大好きなフィリピン人に大人気!
中国の春節は太陰太陽暦を使っているため、毎年日程が変わります。
毎年正式なスケジュールは11月下旬に中国国務院から発表され、2021年は2月11日㈭~17日㈬の7日間でした。

日本でも、沖縄の奄美地方に旧暦で祝う習慣が残ってるんだよ!
旧正月って全く関係ないと思ってたけど、意外に身近だったんだね。
まとめ
一風変わったフィリピンの大晦日やお正月について詳しく見てきました。
最後にまとめてみましょう。
- 大晦日は花火や爆竹などでとにかく大騒ぎする
- 食べること、お金に困らないゲン担ぎが多い
- 中華系が多いため、旧正月がある
フィリピンは日本と違い、家族や親せき、ご近所さんとどんちゃん騒ぎで賑やかに過ごす大晦日だと分かりました。
逆にお正月は静かで、特に何もせずすぐに日常がはじまります。
また、貧困層が多いことから願い事は全て「食」と「お金」に関すること。ですが日本と同じようにお正月定番料理があったり、お年玉があったり、お供え物もありましたね。
年末年始でフィリピンを訪れるという方は、ぜひ現地の文化を味わって楽しんでいただきたいと思います。
ですが、くれぐれも大騒ぎ中は外に出ないようにしてくださいね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。